「久助(きゅうすけ)」とは、製造工程で割れたり欠けたりした規格外のあられや煎餅などのことです。米菓子業界でよく使われている言葉です。
贈答品には向きませんが、大きさが異なったり割れたりしているだけで味覚的には正規品に遜色なく、安い価格で販売されます。
種類を問わずまとめて販売することが多く、安くて多くの種類を楽しめます。
なぜ「久助」と呼ばれるようになったかは諸説あります。
江戸時代に、幕府の献上品になった事で有名になった葛(くず)の名前が「久助葛」といい、良質な葛といえば久助でした。そして欠けてしまったお菓子をクズという言葉の響きから「葛」、そして隠語で久助といわれるようになったという説があります。
他にも、完全なものを10とすると、少し欠けてしまったものは9であることから「九助」と呼ばれ、「久助」に転じたという説。
また、江戸時代の奉公に久助という名前の人が多く、その人たちがお土産として割れた煎餅をよく持ち帰っていたからという説などがあります。