葬式後になぜ体に塩をかけるの?

文化・歴史

通夜、葬式に参列すると会葬礼状などと一緒に小さな袋に詰められた「お清め塩」をもらいます。

帰宅後、玄関に入る前に体に塩をかけて、清めてから家に入るというものです。

医学が発達していなかった昔、原因が分からない死は何かに取りつかれてしまった、祟りだという考えがあり、「死=穢(けが)れ」とされてきました。

そのため、葬儀に携わった人たちも穢れを受けるので、穢れを家に持ち込まないために身を清めてから家に入るという習慣ができたといいます。

昔は葬儀後の帰りに海水でみそぎをしたり、塩水で手を洗うようなこともあったそうです。

それを簡略化し、塩を体にかけて清めるという形になりました。

地方によって清め方はさまざまあるようです。

葬儀場の出口に塩が敷き詰められ、その塩を踏んで清めてから外に出るというところもあります。

また、最近では「死=穢れ」ではないとの考えからお清めの塩を配らない、使わない葬儀も多くあります。