「立つ鳥跡を濁さず(たつとりあとをにごさず)」とは、ある期間を過ごした場所を去るときは引き際が潔く、あとが見苦しくない様子を表したことわざです。
意味は同じ言葉で「飛ぶ鳥跡を濁さず」ともいいます。
水鳥は一定期間、池や湖で過ごすと次の場所へ羽ばたいていく習性があります。
しかし、水鳥が過ごした場所には草やエサなどで汚れていることもなく、飛び立った後も水面が美しく清らかなことが由来とされています。この水鳥は鷺(さぎ)だといわれています。
安土桃山時代の辞書に「タツトリモアトヲニゴサヌ」と表現されています。
対義語としては、「後足で砂をかける」があります。
世話になった人の恩義を報いるどころか、去りぎわにさらに損害や迷惑をかけてかえりみないたとえです。