「わたなべ」姓の家では節分の豆まきの必要がないといわれています。
その由来は、平安中期に活躍した渡辺綱(わたなべのつな)という人。
源頼光に仕えた武士の中で特に優秀な4人が通称「頼光四天王」の筆頭で、京都の大江山の鬼「酒呑童子(しゅてんどうじ)」やその子ども「鬼童丸(きどうまる)」を退治したり、羅生門の鬼の腕を切り落としたなどの鬼退治にまつわる伝説をもっています。
そのため、鬼が「わたなべ」姓の家には寄りつかないため、豆まきで追い払う必要がないのです。
関西圏の伝説ですが、東北地方などにも広く分布しているいるといいます。
地域によっては「渡辺」姓だけでなく、「渡部」や「渡邊」などの表記でも豆まきをする必要がないといわれています。