「手持ちぶさた」とは、「なすべきこともなく退屈だったり、間が持たなかったりすること」です。
江戸時代の油売りの仕事の様子が語源だといわれています。
油はサラサラした水と違い、粘性があるためにお客さんの容器に油を入れる際に時間がかかります。
その様子は、手に何も持たずにただ何もしていない人に見え、そこから「手持ちぶさた」という言葉ができ、「時間を持て余す」や「退屈」などの意味でつかわれるようになったようです。
漢字だと「手持ち無沙汰」になります。
「手持ちぶさた」を「手持ちぶたさ」と言い間違えている人も実は少なくありません。
静けさ、美しさ、面倒臭さ、など形容詞を名詞化すると語尾に「さ」がつきます。そのようなイメージから「手持ちぶたさ」と言い換えられてしまったのかもしれないと考えられます。