「ピンからキリまで」って?

文化・歴史

「ピンからキリまで」とは、「はじめから終わりまで。最も良いものから最も悪いものまで」という意味です。

「ピン」という言葉はポルトガル語で「ピンタ」といい、1のことです。「第一番・最上等のもの」という意味です。

一方、「キリ」にはいくつかの説があります。

ポルトガル語の十字架の「クルス」からきたもので、「十番目・最後のもの」を意味します。

他には、室町時代にポルトガルから伝来した天正カルタというものがありました。12枚で1組の札になっていますが、1枚目の札は1点で「ピン」と呼び、最後の12枚目の札が点数が高く「キリ」と呼んでいたという説です。

さらに、花札の説です。花札には1~12月の札がありますが、最終月の12月の札の「桐」からついたという説です。

実はピンキリの意味が江戸時代の前後で異なるのです。江戸時代より以前は、ピンは札の点数が低いことから最低の意味でした。

しかし、江戸時代を境に意味が逆になり、現在では「ピン」が最高の意味を持ちます。