殿様枕症候群(とのさままくらしょうこうぐん)とは、高すぎる枕が脳卒中のリスクを高める傾向にあることを表現した用語です。
原因不明の脳卒中患者の中に、17~19cmの高さのある枕を使っている人がいることに注目し、国立循環器病研究センターの研究が始まりました。
寝具メーカーや専門家の意見から、枕の高さが12cm以上を「高い」、15cm以上を「極めて高い」と定義して調査。
高い枕を使用していた特発性椎骨動脈解離の患者は34%(比較対象の方は15%)、極めて高い枕を使用していた特発性椎骨動脈解離の患者が17%(比較対象の方は1.9%)との結果から、枕が高いほど発症しやすいことが判明しました。
極端に高い枕を使用している患者には、寝ながらテレビやスマホを見るために枕をいくつか重ねたり、枕代わりに毛布などを使っているケースも。
高い枕を使うと首の屈曲が大きく、首に負担がかかり、寝返りで血管が傷つく可能性があると考えられています。