音で涼を感じる風鈴ですが、元々は占うための物でした。
中国の唐の時代に、皇帝が占風鐸(せんふうたく)という占いで風鈴を使用していました。
竹林の東西南北に風鈴を吊るし、風の向きや音の鳴り方で吉兆を占い、国の重要事項なども決めていたといいます。
日本には、平安時代に仏教と共に伝わったといわれています。
この頃の日本は、病気や邪気などの災いは風が運んでくると信じられていました。
風が吹いても、風鈴の音が聞こえる範囲は災いから守られる聖域だとされ、お寺などで吊るされて魔除けのような意味で使われていたのです。