シベリア

文化・歴史

「シベリア」は、カステラであんこや羊羹を挟んだサンドイッチのようなお菓子です。

昭和初期には「子供達が食べたいお菓子1位」だったともいわれていて、パン屋さんで作られていました。歴史は古く、明治の終わりから大正の初め頃だといいます。

あんこや羊羹をカステラで挟んだだけのようにも見えますが、カステラと羊羹の間に隙間なくピタッとくっついているシベリアは製造に手間がかかります。

カステラを焼いて冷まし、羊羹など小豆餡の生地を流し込み、固まる寸前にもう1枚のカステラを上にのせ、完全に固まるのを待ってカットします。

この手間と時間が掛かることから、作るお店が次第に減っていったようです。

シベリアという名前の由来は諸説あり、カステラを雪原に、羊羹をシベリア鉄道に見立てているという説や、シベリアの凍土の断面の模様に似ていたからという説、日露戦争の際に作られてシベリアで食べられていたからという説などがあります。