怖い話をするのは夏に多いのはなぜでしょう。怪談話でゾクゾクッとして涼しくなるという説もありますが、実は歌舞伎と強く関係しているのです。
お盆には、あの世から死者の霊魂が帰ってくるとされていて、家では迎え火を焚いたり盆棚を作ったり準備をして祖先の霊魂を迎えます。
しかし、祖先の霊だけではなく、無縁仏や、恨みを抱いた怨霊も帰ってくると考えられ、浮かばれぬ死霊の苦しみと成仏を演じた芝居もあり、「盆芝居」「盆狂言」「涼み芝居」などと呼ばれたのです。
そのため、お盆の時期にする芝居が怖いものが多いと定着していきました。
また、またお盆は土用の時期に重なることも多く一流役者は休みをとってしまうため、二流の役者が客を集めるために怪談などの印象の強い演目を選んだともいわれています。