関東と関西と違う線香花火

文化・歴史

線香花火は関東と関西で違いがあるのを知っていますか。

元々、線香花火は、米どころで藁(わら)沢山あった関西地方で生まれたものです。

藁の先端に火薬を付けた「スボ手牡丹」という棒状のもので、線香を立てる香炉に挿して観賞していたことが「線香花火」の名前の由来といわれています。

そのため、今でも関西のスポ手牡丹の線香花火は手で持って斜め上に向けて楽しみます。

一方、線香花火が関東に伝わった際、米作りの関西に比べて、紙すき業が盛んだったことから藁の代用品として紙で火薬を包んで作られたのです。

紙で作られた関東の線香花火を「長手牡丹」といいます。長手牡丹は火をつけて斜め下に向けて楽しみます。

現在では関西でも紙製の花火が多く出回り、線香花火は紙製の「長手牡丹」が主流になってきているようです。